トラムセットはドーピングの監視対象

 

医薬品によっては、禁止薬物リストに入っていて、服用していると競技大会で失格になるなどのペナルティを受けることがあります。例えばアナボリックステロイドといった筋力増強剤は完全NGで、かつて多くの選手が失格になりました。

 

また、本人にそのつもりがないのに、実は禁止薬物と言うケースもあります。利尿作用のあるラシックス(フロセミド)は禁止薬物ですが、むくみをとる効果があるのでうっかり美容目的で服用していて、失格になってしまうといった場面もあります。

 

そんな意味では、鎮痛目的でトラムセットを服用していて、大会で引っかからないか心配という人もいるでしょう。結論から言うと、トラムセットは現在「監視リスト」に入っており、かなりグレーの状態となっています。

 

世界アンチ・ドーピング規程(4.5):“WADA は、署名当事者及び各国政府との協議に基づき、禁止表に掲載されてはいないが、スポーツにおける濫用のパターンを把握するために監視することを望む物質について監視プログラムを策定するものとする。
参考ページ:世界アンチ・ドーピング規定

 

監視プログラムに入っているということは、検出されても違反にはならないものの、監視対象となっている状態となります。監視プログラムから禁止薬物リストに入ったり、その逆で禁止薬物リストから監視プログラムに格下げになったりなどが頻繁にあるので、常に注視しておかなければいけないことになります。

 

実際、イギリスの自転車ロードレースチーム「チームスカイ」が、大会中にトラマドール(トラムセットに含まれる鎮痛成分)を使ったとして話題になりました。特に選手に神経痛などの症状があったわけではなさそうだったので、なんらかのプラス効果を狙ったものとみられています。禁止薬物ではないのでペナルティはありませんでしたが、「勝つためには何をやってもいいのか」と批判にさらされました。

 

このようなことが積み重なるあと、ある日トラマドール(トラムセット)が禁止薬物に入る可能性はあります。

 

自分で確認しておこう

 

トラムセット(トラマドール)は監視リスト入っているので、いつ禁止薬物リストに入るか微妙なところです。なので、「現在どうなっているか」を自分で調べられるようになることが大事です。

 

最新情報については、「世界アンチ・ドーピング機関(WADA)」のサイトで調べることができます。WADAのサイトでは、「Prohibited List(禁止リスト)」の最新版を見ることができます。

 

参考ページ:WADA公式サイト

 

 

英語なのでちょっと見づらいかもしれませんが、「Tramadol」で検索してみるとわかります。

 

 

「Tramadol」でリスト内を文字列検索してもヒットしないので、現状では禁止薬物指定はされていないということがわかります。

 

この状況はいつ変わるかわからないので、必要に応じて自分で確認できるようになっておきましょう。

 

なお、トラムセットに含まれる「アセトアミノフェン」については禁止薬物ではありませんので、ドーピング扱いになることは今のところありませんし、今後指定される可能性も低いです。

 

そのため、トラムセットの服用が不安な場合は、アセトアミノフェンのみに切り替えるのも手でしょう。