トラムセットとリリカ・サインバルタの違いは何?比較してみた

 

トラムセットは神経痛に効果のある医薬品ですが、似た医薬品として「リリカ」と「サインバルタ」があります。そのため、「どれがいいの?」と迷うこともあるでしょう。

 

そこで、ここではトラムセットやリリカ、サインバルタをさまざまな側面から比較していきます。

 

まずはそれぞれの概要をチェック

 

3つの医薬品を比較するために、まずはそれぞれの医薬品の概要を見ていきましょう。

 

トラムセット

 

オピオイド系鎮痛剤のトラマドールと、解熱・鎮痛剤のアセトアミノフェンの配合錠となります。オピオイド受容体を刺激して痛みに関わる神経伝達物質を抑制するほか、セロトニン・ノルアドレナリンの量を増やして下行性疼痛抑制系神経を活性化し、神経痛を抑制します。また、アセトアミノフェンにはケガや炎症の痛みを抑える効果があります。

リリカ

 

神経伝達物質を放出させる作用のあるカルシウム(Ca2+)が神経細胞に入るのを抑制し、神経伝達物質を抑えることで痛みを抑制します。

 

サインバルタ

 

SNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)と呼ばれる医薬品で、うつ病治療として使われるのが主流。しかし、セロトニンやノルアドレナリンを増やすため下行性疼痛抑制系神経を活性化し、神経痛を抑制することにもつながります。

 

作用をまとめると以下のようになります。

 

作用

トラムセット

リリカ

サインバルタ

オピオイド受容体

×

×

セロトニン・ノルアドレナリン

×

Ca2+抑制

×

×

炎症などの痛み抑制

×

×

 

まず、トラムセットは2つの医薬品の配合錠なので、複数の鎮痛作用を持っています。そして、サインバルタの作用はトラムセットの作用の一部と重複しています。一方、リリカは他の2つにはない作用機序を持っていることになります。

 

つまり、それぞれ「神経痛」の症状に効果がある点は共通していますが、作用の道すじに関しては異なってくるということをまずは押さえておいてください。

 

トラムセット・リリカ・サインバルタの効果の違い

 

トラムセット・リリカ・サインバルタはそれぞれ神経痛に効果を発揮します。しかし、効果の強さの比較についてはなかなか難しいものがあります。人それぞれ相性がありますし、「どの医薬品がいい」という話を厳密にすることはできません。

 

ただ、「痛みの評価スケール」という指標により、痛みに対する効果をある程度検討することはできます。今最も使われているのは「Numerical Rating Scale(NRS)」という評価方法で、「0(痛みなし)」~「10(耐えられない痛み)」の11段階のスコアを患者自身に付けてもらい、どのくらい痛みが改善されたかデータを集めることで評価が可能です。

 

薬品名

期間

スコア

トラムセット

1週間

-2.71

リリカ

8週間

-2.20

サインバルタ

8週間

-1.25

※マイナス値が大きいほど、鎮痛効果が発揮されていることを示す

 

まずトラムセットですが、1週間で-2.71という大きい数値が出ていることがわかります。スコアで言うと例えば「痛みはかなりある」の状態が「痛みは軽い」になるということなので、それなりの効果が発揮されていることがわかります。

 

一方リリカは8週間で-2.20となり、時間が経ってくるとじょじょにトラムセット程度の鎮痛効果が出てくるイメージです。

 

サインバルタに関しては、1段階程度痛みスコアが落ちる形になります。もともとが抗うつ薬なので、鎮痛目的で利用する際の効果はある程度限定的となりそうです。

 

もちろん、これらのスコアはあくまで平均値なので、人によってはイマイチ効果が出なかったり、一気に改善したりなどの個人差があります。なので一概に比較はできませんが、短期間で痛みを改善したい場合ではトラムセットに軍配があがりそうです。

 

トラムセット・リリカ・サインバルタの副作用を比較

 

医薬品を利用するうえで、効果だけでなく副作用も気になるところです。できれば、副作用が少ないものを選びたくなるはずです。

 

副作用についても、個人差が大きい部分なので厳密な比較は難しいです。ただ、データの比較は可能です。ここでは、「副作用の出現確率」に注目してみました。

 

副作用の出現確率

医薬品名

副作用の総確率

トラムセット

81.1%

リリカ

68.2%

サインバルタ

65.6%

(※リリカ/サインバルタは神経痛に関わる症例の合算から算出)

 

↑は各医薬品の副作用出現率となります。基本的には、効果の強さの順に副作用が多くなっているように見受けられます。

 

とはいえ、繰り返しにはなりますが副作用の出方には個人差があります。もちろん、トラムセットではそれほど副作用がなかったが、サインバルタでは強い副作用が出るということも十分ありえます。あくまで統計データなので、結局のところは自分に合った医薬品を使うことが重要です。

 

まとめ

 

ここまで、トラムセット/リリカ/サインバルタの比較をしたので、まとめてみます。

 

医薬品名

効果

副作用

トラムセット

★★★★

★★

リリカ

★★★

★★★

サインバルタ

★★

★★★

 

全体的に、効果が強いほど副作用も大きいという結果となっており、どちらを取るかで選択するのが基本路線となるでしょう。

 

とはいえ、結局のところは医師としっかり相談して、自分に合った医薬品を模索していくことになるので、参考程度に覚えておいてください。

 

→トラムセットの副作用について解説

 

→ト効果について解説

 

なお、トラムセットの効果・副作用については↑の記事で解説しています。一度ご覧になってみてください。